場所:池袋東武百貨店6階美術画廊
お問い合わせ先 : 03-5951-5742
http://www.tobu-dept.jp/ikebukuro/
新作を中心におよそ20点を展示いたします。 東京・池袋の東武百貨店では5回目の個展となります。
個展タイトルの「re-」は「再び」という意味の接頭語に由来します。
パンデミックにより私たちの生活が一変し、これまでの価値観が大きく変化する中で、私自身の生活も考え方も大きく変化しました。またこの夏には初めて個展を海外で開催するなど、これまでにはできなかった経験をすることもできました。このような中、自然とこれまでにない新たなことに挑戦してみたいという気持ちに自分がなっていることに気がつき、タイトルを「re-」としました。
コロナ禍の続く中での開催ですが、ギャラリー、またはオンラインでご高覧いただけましたら幸いです。
■ バタフライシリーズ ■
ここ2年ほど蝶を描いています。蝶を描いた作品には不安と期待の両方が入り交じっています。最初蝶を描き始めたきっかけは、ネガティブな感情からでした。得体の知れないものが自分の周りを取り囲んでいるような、そんな恐ろしい気持ちを表現したくて描き始めました。しかし、ここ最近になって、なにか自分の中で新しい気持ちが芽生えてきて、自然と出来上がったのがこれらの作品です。あとで知ったことですが、蝶は古来より死と復活、両方の象徴だそうです。
■ 金魚シリーズ ■
私はもともと社会とのつながりが少ない生活でしたが、コロナ禍でよりスタジオにこもる時間が増えました。そんな中、一人で考える時間が増え、心の中ではネガティブな感情とポジティブな感情が交互に繰り返されていました。
特に、一人でいる時間が長いと、水の中に深く潜るようなネガティブな気持ちになりがちでした。加えて、実際に人と会って些細なことを話すことの素晴らしさを実感した時期でもありました。
これらの作品は、そのような感情を金魚の動きや水の揺らぎになぞらえて描いたものです。
■着物シリーズ■
着物を着た女性を表現することは、私が以前から取り組んでいる大きなテーマのひとつです。
落ちてくる紅葉は現実の厳しさと儚さを表し、着物の柄である紅葉は空想の華やかさと虚しさを表しています。また、これらは日本の伝統的な美意識である「褻(ケ)」と「晴(ハレ)」を意味しています。
■ 植物 ■
島根県の県花である牡丹や、私の生まれ故郷に咲くカタクリなど、島根ゆかりの花を中心に描きました。